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Blown-Up Baby Doll Face

ヴィト・アカンチ

11月6日(水)ー12月7日(土)

1940年ニューヨーク生まれのヴィト・アカンチは、60年代後半より作家活動を開始し、初期は自らの肉体を使ったパフォーマンスを行っていました。プライヴェートなテーマをパブリックな空間で行うというアカンチのパフォーマンスは、ときにはエキセントリックで、芸術の範疇でしか成り立たない、ぎりぎりの境界線で行われる内容のものでした。それらは常にニューヨークのアート界でスキャンダラスな話題となりました。その後はパフォーマンスから離れ、写真やビデオ、インスタレーションなど様々な表現方法を用い、男性、女性しょして両性的なもの、人間の内部に潜む相対する感情について考察し、それをパブリックなものへと変換する表現を試みています。特に、自分の観念をストテートに表現出来る写真は、アカンチのメディアとして重要な位置を占めます。

今回展示される作品は、1992年に制作された平面作品です。レンチキュラレンズのベビードールの顔のある部分が幾重にも反復され、万華鏡のようになっています。無垢な赤ちゃん人形の顔が成熟した女性の表情に見え、また一部分を刻まれ反復されたピンク色の皮膚からは、マスプロダクトされた人形の冷たく人工的なエロチシズと、何重となく繰り返される瞳のイメージからは社会に潜む凶器と暴力を感じます。まさに現代社会の混沌そのものが、ここに存在しているような作品です。

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