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カールステン・ニコライ

10月15日(木) - 10月23日(金)

ドイツのアーティスト、ノトことカールステン・ニコライは90年代はじめより空間および時間の知覚をテーマに、独自の音響と記号、平面、立体による実験的な作品を制作しています。95年には自らレーベルNOTON(Archive for Sound and Non-sound)を設立し、CDをリリースするなど、テクノ・カルチャーとリンクした活動にも精力的に取り組んでいます。電話やファックス、発信機などのシンプルな信号音をループにより、反復、差異化し、重ね合わせることで生まれるカールステンのサウンドは、彼自身が細胞分裂のメタファーで語るように、無機的でありながら、どこか生物的な生成感を有しています。ミニマルに配置されるそれらの音は、しかし、その抑制的な循環速度によってリズムやメロディーといった音楽的イディオムから逃れ、即物的な<音>そのものを、また音と音の<間>を際立たせています。そうした音による直裁な時間の分節作用により、時間認知を変数化する試みがなされています。インスタレーションにおいても、球体や円を一貫したモチーフとして使用し、空間の<分節化>と<間>をコンセプトとしたミニマルな作品を制作しています。昨年開催されたドクメンタでは、カッセルの公共空間に100日間に渡って、音と記号を点在させる環境的なアプローチの作品「∞」を発表し、注目を集めました。その作品において彼は、日常的な近くを分裂・崩壊させることを意図したと言います。「鑑賞者が自分自身の感受性を発揮し、身のまわりの環境と積極的に関わるように促すことを目的とする」と語るとおり、彼の作品は常に人間の知覚のより本質的な可能性を覚醒させるインパクトを持っています。日本初となる今回の展覧会では、インスタレーションと合わせ、NOTONかたリリースされているCD、レコード、カタログの展示販売を行います。また展覧会最終日にはアート・プロジェクトとしてのパフォーマンスが行われます。(スパイラルホールで同時開催される音楽プロジェクト=ノト名義でのライブとは異なる内容のものになります。)

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