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遠山 由美 Yumi Tohyama

1964年東京に生まれる。

幼少期より聖書の教えにふれる。
学習院大学史学科では古代ギリシア史を専攻。その後、西洋のカリグラフィを学び生業とするも、歌人であった祖父の和歌を英訳してカリグラフィで表記するとき、本来の和歌らしさが損なわれにくい表現の可能性を探求しはじめ、東洋の書を学ぶ。

33歳のころ両面文字Dual Letterという、同義の日本語と英語を組み合わせ、
いわば東西の文字文化をつなぐような独自の表現スタイルをつくり出す。
1999年よりギャラリー360°を中心にDual Letterの作品を発表している。

近年ではおよそ7000年前に古代シュメール人がつくった楔形文字とその周辺言語を学び、文字とは何か考えながらも一貫して、ことばのニュアンスの可視化を追求。
現在はNon Dual Letterという概念に到達し、その可能性を模索している。
また自身の経験を通じて書く行為による自浄作用に着目、代官山ヒルサイドライブラリーでドゥブサル写本室を主宰、また講師として大学の教養課程などでその実践を呼びかける活動もおこなっている。