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フルクサス

FLUX FEST KIT 2

2016 8月

1966年マチューナスはフルクサスのイヴェント作品のインストラクションを集めた両面刷の印刷物 「FLUXFEST SALE」を編集発行しました。そこに掲載されている作品はインストラクションに基づいて誰もが自由に行なうことが出来るというオープン・ソースの形態をとった画期的な試みでした。その第二弾は「FLUX FEST KIT 2」と題され、1970年頃に発行されています。フルックス-オリンピック大会やフルックス-パレードなど、野外で行う大規模なフェスティバル用のインストラクションを中心に編集され、マチューナスが室内の小さな空間から始まったイヴェントを、フルクサスのエンターテイメント化を図りながら周辺の環境にまで拡張してゆこうとした意図が感じ取れる印刷物です。
今回360°で発行した「FLUX FEST KIT 2」の封筒には下記の印刷物が入っています。

1. 英語版:マチューナス制作(1970年頃)のファクシミリ版 558 x 432 mm, オフセット両面刷
2. 日本語版:和訳版 558 x 432 mm, オフセット両面刷

初版:700部限定、2016年8月10日発行  
¥1,000-(税別)

英語版の裏面には、「FLUX-PRODUCTS 1961 TO 1970」の記事が2列に渡り掲載されていますが、日本語版では塩見允枝子さんのインストラクションの原典と、「FLUX FEST KIT 2」に関連の あるイヴェント「フルックス週間」を紹介しています。


ー フルックス週間 ー

50年代後半から60年代前半に渡米した日本人アーティストたちはフルクサスと出会い、帰国と共に「 フ ル ッ ク ス ・ ス ピ リ ッ ト 」を持ち帰 り ま し た 。 秋 山 邦 晴 と 一 柳 慧 は「 世 界 の 新 し い 楽 譜 展 」 (1962 南画廊)を企画、会期中には初来日していたジョン・ケージがパフォーマンスを行いました。 靉嘔は、野外のイヴェント「バス観光ハプニング」(1966)を主催しました。その前年の 1965 年、 銀座で行われた「フルックス週間」も日本におけるフルクサス活動として画期的かつ歴史的なもので、「フルクサス」のタイトルがつけられた日本で初めてのイヴェントでした。9日間にわたり、フルクサスの作品が展示され、夜にはコンサートや上映会も行われました。当時このイヴェントに観客として参加していた西山輝夫さんが撮影した記録写真で紹介します。

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