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60年代のグラフィック Vol.5, 田名網敬一のグラフィック・ワーク

田名網敬一

6月2日(金)ー24日(土)

5回目の60年代のグラフィック展は、50年代後半に日宣美でデビューし、60年代のアンダーグラウンドカルチャーやサイケデリックムーブメントと呼ばれる世界と積極的にかかわり、独自のスタイルを確立した田名網敬一のグラフィック・ワールドです。
1936年東京に生まれた田名網敬一は、武蔵野美術大学に在学中からグラフィックデザイナーとして活動を始めましたが、職業としてのグラフィックデザイナーというよりは、印刷というメディアによって大量に複製されるイメージに強い関心を持ちました。60年代の田名網作品にくり返し現れるコミックス・キャラクターやピンナップ・ガール、そしてアメリカ映画のヒーローなどのモチーフは、ポップ・アートへの傾斜と同時に幼少時代から通った映画館で観たアメリカ映画のイメージであり、田名網敬一の原風景といえるものです。またこれらは大量に複製された人工のイメージの産物でもあります。田名網の複製へのこだわりは当時話題となったエレクトリック・クラブ「キラージョーズ」のポスターや反戦ポスター「NO MORE WAR」(アメリカのアヴァンギャルド誌が主催した反戦ポスター展で入賞)、写真とイラストレーションを組み合わせた実験的なアーティスト・ブックの制作へとつながってゆきます。
この複製イメージへのこだわりは、60年代半ばから田名網を実験映画やアニメーションの制作へと拡張させ、その後の活動も絵画、彫刻、版画、グラフィック・デザイン、アニメーション、アートディレクション(月間PLAYBOY誌他多数)と、多岐に渡りますが、田名網敬一を一言で言い表すならば「表現のメディアを限定しないアーティスト」であると言えます。
この度、ギャラリー360°では田名網敬一の原点とも言える60年代に制作されたシルクスクリーンによるポスターと版画、それに当時の実験的な印刷物を取り上げ、様々な試みを展開した田名網ワーリドを紹介したいと思います。

<イベント>
最新作アニメーションと短編映画の上映
6月17日(土)18:30ー
4 EYES - 16 mm color 10 min, 1975
人工の楽園 - 16 mm color 14 min, 1975
優しい金曜日(アニメーション)- 16 mm color 6 min, 1975
幼視景(もうひとつの虹色都市)- 16 mm color 17 min, 1979
闇の記憶・夢の陰影(最新作アニメーション) - 16 mm color 4 min, 2000




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